カラー図解 プラズマエネルギーのすべて
プラズマ・核融合学会
どうも最近、国民投票法案や教育関連法案の影に隠れて、その他の重要な法案が簡単に可決されていて、しかも国民に広く知られていないものが多すぎるような気がします。
日程第 一 イーター事業の共同による実施のためのイーター国際核
融合エネルギー機構の設立に関する協定の締結について
承認を求めるの件(衆議院送付)
日程第 二 イーター事業の共同による実施のためのイーター国際核
融合エネルギー機構の特権及び免除に関する協定の締結
について承認を求めるの件(衆議院送付)
日程第 三 核融合エネルギーの研究分野におけるより広範な取組を
通じた活動の共同による実施に関する日本国政府と欧州
原子力共同体との間の協定の締結について承認を求める
の件(衆議院送付)
▽採決 賛成201・反対4により承認
【反対者は社民党・護憲連合の四名、同会派の二名は欠席】
イーター国際核融合エネルギー機構を設立するための協定を日・欧・中・印・韓・露・米で結ぼうというものなんですが、ユーロ建てで、とてつもない予算計上なんです。ユーロ高になったら、見込んでいる予算とはかなりズレて膨大になってくるわけです。
かつ成功する見込みも立っていない。実験炉の素材に何を使うのかもはっきりしていない。ステンレスだとは言っているのですが、それでも心配があるとしているわけです。太陽と同じものを地球上に作って大丈夫なのかなあと私は思うんです。それで本会議で採決の結果、社民党以外は全員賛成して可決されました。ニュースにも出ていないことですが、これはのちのちになって大きな問題として扱われるような気がします。
イーター事業の予算1兆7240億円。これはユーロを151円で計算しています。今日は163円ですから、かなり違ってくるでしょう。建設段階で540億円、運転段階で1180億円、除染段階で55億円と言われています。
たぶん国内の科学技術予算の削減に追い込まれることになるでしょう。国内に影響することが非常に高くなると予想されます。おっしゃられるように、今後の時代には向かないと私も思うんですけれども、明確にダメだと言えるような要素がないんですね。しいていえば予算額が大きすぎるということでしょうけど。国内での研究費に注ぐべきと私は考えます。
金額として大きいのになぜマスコミは黙っているのか。またなぜ、民主・共産・国民新党は賛成してしまっているのか・・と思うんですよ。とくに民主党は委員会の質疑では、異論をかなり投げかけているのに、採決では賛成している。